本研究は,大学長距離走の指導者を対象に,トレーニング法に対する考え方について調査することを目的とした。大学男子長距離走の指導者 13 名の質問紙を分析した結果,(1)競技記録が良いチームの指導者ほどトレーニングにおける走行距離が多かった。(2)競技レベルが高いチームの指導者は,競技レベルが低いチームの指導者よりもインターバル走の頻度を多くトレーニングに組み込んでいた。(3)長距離走の指導者は,競技レベルの高い選手にはインターバル走によって競技記録向上が期待できることを把握していた。以上の結果から,大学長距離走の指導者は,指導しているチームの競技レベルの違いによってトレーニングに対する考え方が異なっていた。指導者は,対象となる選手・チームの競技レベルに配慮しながら段階的なトレーニングを計画する必要がある。