本研究は,全国の大学長距離競技者199名を対象に、トレーニング実施状況や意識についてのアンケート調査を実施した結果、(1)5000m走記録が良い競技者ほど走行距離が多かった。(2)5000m16-17分台の競技者は、14分30秒以内の競技者よりもインターバル走によって5000m走記録が向上し、(3)14分30秒-14分59秒の競技者よりも持続走により障害の危険性が高まる、との認識を持っていた。以上の結果から、競技レベルの低い競技者は競技レベルの高い競技者と比較してトレーニング内容と効果の実感が異なることが推察される。特に、競技レベルの低い競技者にはトレーニングの強度・量を調整する必要があり、指導者は競技者一人一人の競技レベルに適したトレーニングを計画することによって競技記録向上・障害予防につながることが示唆された。