四角形の包摂関係の拡張過程に関する一考察:対象言語とメタ言語に着目して(査読付)
日本数学教育学会誌 数学教育,第100巻 第3号,pp.3-10
本稿の目的は,対象言語とメタ言語に着目した教材分析によって,四角形の包摂関係の拡張過程を明らかにすることである。教材分析の結果,特別な四角形の定義における「辺」及び「角」といった対象言語を,「相等関係に着目する」及び「条件を分ける」,あるいは「特殊一般の関係に着目する」及び「条件を組み合わせる」といったメタ言語によって対象化することで,個々の四角形の種類が構成されていくという四角形の包摂関係の拡張過程を明らかにした。
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