倉橋惣三の保育思想における「談話」論―「保育法」講義録を中心に―(査読付)
こども教育宝仙大学紀要 第9号(2)pp.59-68
倉橋惣三の講義録を中心として、当時の保育項目「談話」に関する彼の論考を整理し考察した。倉橋が子どもの言葉の育ちを知識の獲得として捉えるのではなく、聞くことや話すことを通じて他者と交流し情操を育むことを重視していたところに、現行の保育内容「言葉」とのつながりが見出せた。そして、保育者の親しみのあり様が子どもの言葉の育ちに影響を及ぼすという論考から、現在の保育者養成に対する示唆を得た。
pp.59-68