学術論文

基本情報

氏名 近藤 智靖
氏名(カナ) コンドウ トモヤス
氏名(英語) KONDOH Tomoyasu

名称

小学校4年生のフラッグフットボール作戦立案における発散的思考と収束的思考(査読付)

単著・共著の別

共著

発表年月

2022/11

発表雑誌又は発表学会等の名称

スポーツ教育学研究、42・2、p.53~p.69

概要

本研究の目的は、小学校4年生のフラッグフットボールの作戦立案における発散的思考と収束的思考に焦点を当てた授業単元を実施し、単元前後における作戦立案の変化を2つの思考から明らかにすることであった。対象者は、64名の小学校4年生であった。全8時間のフラッグフットボール単元前後に紙ベースの作戦立案テストを実施した。授業単元前半は、児童がたくさんのアイデアを出して、様々な作戦を立案するという目標を設定し、後半は効果的な作戦の選択と修正に特化した指導を行った。テストは、作戦の発散的思考を立案総数と作戦の具体性から分析し、収束的思考を守備状況に対する作戦の適切さの視点から分析した。
主な結果は、以下の通りである。
(1)単元前に比べて単元後のテストでは、児童が立案する作戦の数が増加した。
(2)さらに、おとりと守備者がどのように動くか記述している作戦が増加し、具体的な作戦の割合が高まった。
(3)また、単元後のテストでは、守備者のいない場所を攻撃する作戦の割合が高まった。
 以上の結果から、児童たちは、単元を通してより具体的な作戦をより多く立案するようになっており、発散的思考が促されると示唆された。また、児童たちは、単元後に守備者のいない場所を攻撃することを想定した作戦を立案するようになっており、収束的思考が促されると示された。最後に、本研究における授業単元が、児童たちの作戦立案における発散的思考と収束的思考を促進する上で有効な一事例であったと言える。

共著者

伊藤雅広、奥村拓朗、岡出美則、近藤智靖

掲載ページ数

p.53~p.69