本研究では,体育授業のゴール型において個人ベースのゲームパフォーマンス評価を実施し,カリキュラム評価の手法としての個人ベースのゲームパフォーマンス評価の有用性を検討している.対象は小学校6年生(105名)のフラッグフットボールの授業であり,GPAIを基にした評価基準によって分析を行った.本研究の結論としては,個人ベースのゲームパフォーマンス評価は,個人の達成度を評価することが可能であり,技能下位児のように困難を抱えた児童の存在を明らかにできる点で有用であること.また,技能下位児の抱える困難の原因や 1 ゲーム中に期待できる試行数や成功数が明らかにされることで,単元時数や単元構成を検討する根拠も得ることができること,といった点が明らかになった.