本研究では,小学校6年生の児童を対象として,フラッグフットボールの作戦立案能力を把握するためのペーパーテストを作成し,その実態を把握している.テストは合計4回実施し,3回目と4回目のテストの 間に8時間のフラッグフットボール授業単元を実施した.93人の子どもの回答を分析し,授業単元 前後の実態の変化を検討している.主な結果は,①子どもの作戦の量的立案能力は,フラッグフットボール授業単元を受講することで向上する.②子どもの作戦の質的立案能力は,テストを繰り返しても変わらないこと.ただし,フラッグフットボール授業単元を受講すると質的立案能力が向上すること.③ フラッグフットボール授業単元の前後で作戦の量的立案能力と質的立案能力の両方の変化を確認できるテストであり,本テストは小学校の体育授業での評価として使用することができる可能性がある.