本研究は,小学校中学年のベースボール型ゲームを対象として,二つのタイプの異なる授業実践を行い,そのメインゲーム中で,守備者となっている児童のゲームパフォーマンスを比較検討したものである.二つの実践とは,次のようなことである.
Aタイプの実践では,「投」「捕」といった技能を必要とするルールを設定し,Bタイプの実践では,ランーナーをアウトにする際の「状況判断」を必要とするルールを設定した.
両実践ともに,単元の進行に伴って,概ね守備者のゲームパフォーマンスの向上は見られた.しかし,詳細に分析をしていくとパフォーマンスの成功率は異なる結果であった.また,ルールの違いによって,児童が学ぶことのできるパフォーマンスが大きく違っているということもデータから明らかになった.