本研究の目的は,小学校第2学年のマットを使った運動遊び及び跳の運動遊びにおいて,児童が即時的に技能課題の成否を判定可能とする教材づくり及び教師のかかわりが,学習者間の「評価・助言」を促進することができるか否かを検証することである。本実践では,2年生23人に,1単元7時間の授業を行った。検証にあたっては,児童の言語の逐語記録,および児童の学習カードの文章の2つを分析した。結果,以下のことが明らかになった。
1)児童が即時的に技能課題の成否を判定可能とする教材を教師が用意し,児童の役担を明確にし,「言葉のサンプル」を示すことにより,第2学年の児童でも審判役として友達の動きを評価することができた。
2)児童は時間の経過とともに「言葉のサンプル」を見ないでコーチ役として助言をすることができるようになった。