その他の研究業績等に関する事項

基本情報

氏名 山口 和之
氏名(カナ) ヤマグチ カズユキ
氏名(英語) YAMAGUCHI Kazuyuki

翻訳書、学会発表、講演等の名称

言語類型論から見た日本語の「ニ格」について

その他分類

国内学会発表

単・共の別

発行または発表の年月

2000/09

発行所、発行雑誌等又は発表学会等の名称

第一回認知言語学ワークショップ「言語類型論と比喩-個別言語とのインタラクション」(東京)

概要

日本語の「二格」の多義性に関する議論はいままで多く行われ、「二格」のいろいろな意味の側面を明らかにしてきた。本発表の目的は、言語類型論、文法化理論、機能、認知言語学的なアプローチを用い、日本語の「二格」の意味特徴を明かにすることである。具体的にいうと、(a)多くの言語類型的な研究に従いできるだけ系統的に関係がない言語を言語データとする(e.g.Bybee et al. 1991,Perkins 1989)。(b)文法化理論の多くの研究に従い、一つのformで表される複数の意味を多義と考え、それらを通事的に派生した産物(結果)であると考える(e.g.Traugott 1986, 1988)。(c)機能、認知言語学の多くの研究に従い、意味変化の原因、理由をディスコース、話者の認知能力などに求める(Lakoff 1987, Sweetser 1988)。本発表では、いろいろな言語の日本語の「ニ格」に対応する機能語を観察することにより、今までほとんど焦点が当てられてこなかった日本語の「ニ格」の側面に注目し、「二格」の研究に貢献できると考えている。より具体的にいうと本発表では(1)の問いに可能な答えを与えることを目的とする。
(1)(a)(他の格同様)「ニ格」が今ある多義のパターン(表す意味役割の種類、数)を示すのはなぜか(例えば「ニ格」と「デ格」は同じ場所を表す格なのに、なぜそれらが表す意味機能(役割)のパターンが違うのか)。
(b)「ニ格」の背後にある意味変化のメカニズムはなにか。

共著者等

 

掲載ページ数

口頭発表(東京)