アリストテレス『ニコマコス倫理学』における「外的な善」の意味(査読付)
哲学論集、第38号、147-162頁
アリストテレスの幸福論を読み解く上でいわば副次的な要素と考えられ、これまであまり焦点が当てられることのなかった「外的な善」の内実およびアリストテレス倫理学内での位置づけについて論じた。財産、名誉、政治的な地位、友人などを含む「外的な善」は、アリストテレス幸福論における中核的要素である有徳な活動に対して、主に手段としての役割を果たすという点を明らかにした。
147-162頁