アリストテレス倫理学に依拠したコーチの「幸福」(査読付)
体育・スポーツ哲学研究、第40号第2号、131-144
本論文の目的はアリストテレス倫理学に依拠したコーチの幸福を描き出すことである。そこで、アリストテレス『ニコマコス倫理学』における「幸福」概念とその意味を概観したうえで、コーチとはどのような存在であり、その機能がどのようなものであるかを規定した。結論として、プレーヤーやチームの卓越性を向上させ、発揮させるところにコーチとしての優れた「働き」があり、コーチがその「働き」の善さとしての卓越性を余すところなく発揮するところにコーチの「幸福」が存在しうることを示した。
131-144頁