『ニコマコス倫理学』における「心の壮大さμεγαλοψυχία」の位置づけ(査読付)
哲学論集、第39号、53-68頁
この論文では、アリストテレス『ニコマコス倫理学』における「心の壮大さ(μεγαλοψυχία)」という徳の位置づけを明らかにした。というの、この「心の壮大さ」は、古来よりさまざまな解釈が提出されており、その評価が一定ではないという問題があるからである。そこで、同書第四巻第三章の議論構造を詳細に読み解いていき、そもそもなぜアリストテレスが自らの徳論でこの一見すると奇妙な徳について論じたのかを提示した。
53-68頁