本研究は、S.Culin(1859-1929年)の調査報告書(GAMES OF THE NORTH AMERICAN INDIANS,1907)に整理・分類されている北米先住民族の球戯(10群)の中のRacket Gameに照準を定め、その分布状況について論究したものである。
なかでも本稿は、Racket Gameの構造上の相違と地理的特性との関係を中心に検討を加えたものであり、S.Culinの調査報告書に基づいて、まずRacket Game(38例)の分布地域(範囲)の追跡調査が行われ、ついで、この38例のRacket Gameから共通の文化特性が抽出され、そしてその構造(文化特性)上の特徴が地域別に触れられている。