本研究は、スポーツ史研究における図像史(資)料のデータベース化をすすめるにあたって生じる(と考えられる)図像処理技術についていくつかの検討を加えたものである。まずは、今日のスポーツ史研究における図像史(資)料の有用性について、これまで当該の研究領域や親科学である歴史学などで論じられてきた事柄などが整理されている。これを踏まえて、本稿で取り扱おうとするスポーツ史研究のための図像史(資)料とは、一体どのような情報までを捉えておくべきなのか、について検討されている。そして、スポーツ図像史(資)料のデジタルデータ化の試みとして、隣接する学問領域における先行例を参考にしながら、実際に北米先住民族の遊(球)戯に関する図像史料のデータベース化が検討されている。