特別寄稿：スポーツの世界史のなかのモンゴル族

日本体育大学体育研究所雑誌第28巻第２号

本稿はモンゴル国立体育大学長（G.Lkhagvasuren教授)によって纏められ、モンゴル国の体育・スポーツ研究誌である「スポーツと科学」誌に掲載されたものである。
　モンゴル族は、遊牧民として独自の文化を形成し、今日世界の各地でみられる身体文化、スポーツ文化の進展に大きく貢献したとされている。とりわけ、中央アジアの広大な地域を長期間にわたって支配すべく、強力な国家政策（人々を身体の鍛錬やスポーツ競技に積極的に従事させることで従軍準備をさせること）が展開されている。
　ここでは、モンゴル族の男性が最も積極的に取り組んだ「相撲」「弓射」「競馬」の各競技に照準を定め、これらの「力（技）くらべ」がどのように展開されたのかについて詳述されている。

p.129～p.132