近年、世界各国の博物館や美術館で所蔵する文化遺産をデジタル・データ化しようとする動きが急速にすすんでいる。このことは、スポーツ史研究に携わる我々にとっても看過できない事柄である。なぜなら、スポーツ史研究に関する情報も文字情報や口伝情報、図像情報、音楽情報など多種多様でこれらを精確に捉えようとすることはこれまでのような資史料の蒐集方法では困難な状況になったからである。▼ デジタル情報化技術の進展によって瞬時に、しかも半永久的に劣化しないような方法で蒐集・保存が可能になったのである。こうした技術が後のデジタル・スポーツ博物館の可能性を広げてくれるのである、と述べられている。