本誌は主に、小・中学校の教員を対象に「運動会の企画・運営」のための手引書として編まれたもので、「序章 運動会の構想」、「第Ⅰ章 運動会の競技」、「第Ⅱ章 運動会の演技」、「第Ⅲ章 運動会の実践」から構成されている。コラムでは主に、運動会にかかわる歴史的なトピックが取り上げられている。
本稿では、昭和50年10月11日付朝日新聞に掲載された「歩行者天国で運動会」という記事が取り上げられ、その内容が紹介されるとともに、このころから「小学校」あるいは「運動会」等、これまで地域のコミュニティーの手段として機能していたものが、その役割を徐々に失いつつあったのではないか、との指摘がされている。