本稿は、北米先住民族の遊戯について詳述したA.T.Cheskaの論文の抄訳である。訳出にあたって、まず当該論文をここで取り上げ、紹介する意図が述べられている。
つまり、このようなスポーツ人類学の研究成果は、これまでなかなか描くことのできなかった無文字社会のスポーツの歴史(書かれざるスポーツの歴史)の再構成を可能にしてくれたばかりでなく、これまでのスポーツ史研究の成果とは異なる、新たなスポーツ(文化)の全体像を提示してくれるものとして注目に値する、というものである。以下、ゲームの起源、球戯の種類などの項目を中心に邦訳されている。