学術論文

基本情報

氏名 黄 仁官
氏名(カナ) ファン インカン
氏名(英語) HWANG Inkwan

名称

女性アスリートにおける低骨密度のリスクファクターとビタミンD受容体遺伝子多型との関連性(査読付)

単著・共著の別

共著

発表年月

2020/03

発表雑誌又は発表学会等の名称

運動とスポーツの科学、25巻2号

概要

本研究は、女性アスリートにおける低骨密度のリスクファクターとビタミンD受容体(VDR)遺伝子ApaⅠ多型との関係性について検討することを目的とした。対象者は、12競技種目に所属する女性アスリート193名(年齢20.1±1.0歳)であった。競技種目、初経年齢、疲労骨折既往歴、月経異常ついては、アンケート調査により得た。競技種目は、その運動負荷特性を考慮し、持久型、審美型、水中型、ボール型、高負荷型の5つの競技型に分類した。骨密度(BMD)は、二重X線吸収測定法により全身を測定した。VDR遺伝子のApaⅠ多型の解析は、Taqman SNP Genotyping Assayを用いた。VDR遺伝子ApaⅠ多型間では全ての競技型においてBMDに有意な差異はみられなかった。全被検者における低BMDリスクファクターとBMDとの分析結果、4項目(BMI、競技種目、初経年齢、疲労骨折既往歴)がBMDと有意な関連項目として示された。各競技型別に低BMDリスクファクターとBMDの関係をみたところ、持久型は疲労骨折歴、水中型は初経年齢、ボール型と高負荷型ではBMIがそれぞれ有意な負の相関関係を示した。VDR遺伝子のApaⅠ多型別の低BMDリスクファクターとBMDとの分析結果、AA+Aa型は2項目(BMI、競技型)で有意な関連が認められた。一方、aa型では4項目(BMI、競技型、初経年齢、疲労骨折既往歴)が有意な関連項目として示された。競技型によって低BMDリスクファクターのBMDへの影響が異なること及び、VDR遺伝子のApaⅠ多型aa型の発現を有する女性アスリートは、AA+Aa型に比べて低BMDリスクファクターの感受性がより高い可能性が示唆された。

共著者

黄仁官, 小林哲郎, 別府健至, 小林正利

掲載ページ数

共同研究につき本人担当部分抽出不可能