本研究は、大学の5つの競技種目(競泳、水球、卓球、バドミントン、レスリング)を専門とする各種目のレギュラー級男子選手162名を対象にACTN3遺伝子多型別の身体能力および各競技別のACTN3遺伝子多型の発現頻度と身体能力にどのような特徴がみられるかについて検討した結果、ACTN3遺伝子多型のR alleleを持っている競技者は、筋力や筋パワーの発揮能力において有利であり、筋力や筋パワーおよび筋持久力を養成するトレーニングにおいてACTN3遺伝子多型のXX型選手の場合、RR型やRX型選手に比べてより高い量と質が求められるトレーニングの必要性を示唆した論文である。