本研究は、高齢女性を対象にして、速筋線維であるⅡ型筋線維のみに存在し、アクチンフィラメントをZ線格子に固定して筋線維の配列維持やその協調的な収縮制御などを担う21)遺伝子であるα-アクチニン-3遺伝子(以下、ACTN3)の分析を行った。ATCT3の一塩基多型(SNP)であるR577Xを両対立アリルにおいて有する、つまりα-アクチニン-3タンパク質を速筋線維内で生成する遺伝子多型20,25)を有しない者(以下、X型)と有する者(以下、R型)に被検者を分類し、体重負荷による筋力トレーニング実施を中心とした運動習慣の有無による筋機能の変化とACTN3遺伝子多型との関係性についての検討した論文である。