本研究では、大学卓球競技選手の身体能力のレベルを調べ、どの身体的要素が高くなれば、卓球の技術や競技能力も高くなるのかについて検討し、競技力向上に必要な身体的要素を明らかにすることを目的とした。得られた主な結果は次の通りである。パフォーマンステストと競技歴との間では有意な相関関係は認められなかった。パフォーマンステストと背筋力および足底屈筋力との間では有意に高い正の相関関係が認められた。パフォーマンステストと座位体前屈、反復横跳び、最大無酸素パワーの3項目との間では有意に高い正の相関関係が得られた。以上のことから、卓球の競技力向上を目的として身体的トレーニングを行う場合、敏捷性、柔軟性および最大無酸素パワーの能力向上と、体幹部や下腿の筋力向上を目指すことが競技力をより高める可能性のあることが示唆された。