ランニング負荷がラットヒラメ筋の起始部、筋腹部、停止部に及ぼす影響ー　筋線維タイプ・径を指標としてー（査読付）

体力・栄養・免疫学雑誌（Vol.14 No.3）p.219~p.227

先行研究により我々は、ラットのヒラメ筋は起始部・筋腹中央部・停止部で筋線維組成および筋線維径に差が見られないことを明らかにした。そこで、等張性筋収縮であるランニング負荷を与えた場合、ラットヒラメ筋内の各部位別の筋線維Typeの比率および筋線維径にどのような差異がみられるのかについて比較検討することを目的とした。以上の結果、ヒラメ筋のような単関節筋は、無負荷時では各部位別の差異はみられないが、ランニング負荷によって同組織内の起始部、筋腹部、停止部の筋線維の比率や筋線維径に違いが認められたことから、今後ラットを用いトレーニングや運動負荷を加え、骨格筋に対する影響を組織化学的に検討する場合には、ヒラメ筋（単関節筋）においても筋腹中央部のみならず、部位別に検討を加える必要性のあることが示唆された。

黄仁官、上田大、堀居昭

担当部分：p.219~p.227