【背景】近年、女子アスリートの注目を浴びている一方、過度な運動・トレーニングによって女性特有な障害(月経・摂取・骨の三主徴)も多く、その原因究明が求められている。【目的】本研究は、大学女子駅伝選手を対象に年間にわたって日常の身体的・精神的レベルの変動をモニタリングし、その結果を選抜選手間で検討を行った。【方法】大学陸上部に所属し駅伝を専門とする選抜選手10名を対象に、年間のレース出場状況、競技記録、走行距離を始め、体組成、Hb(シスメック社製)、月経有無、怪我、睡眠時間、POMSを含む主観的心理レベル3項目等を項目によっては毎日及び毎週に分けてチェックし、主要レースに出場した選抜選手とレース出場が無かった選抜選手間で検討した。【結果及び考察】主要レース出場した選抜選手群は、年間のトラックレース出場回数やそのレースでのベスト記録更新回数が多く、主要レース時期のPOMSの活動性尺度や主観性レベルで高値を示した。一方で無月経の割合は両群とも年間を通じて65%以上を示した。以後、期間を追ってデータを増やして検証する。