本研究の目的は,第一に体育指導効力感支援型コンサルテーションを2回実施することによる体育指導効力感の変化を明らかにすること,第二に体育指導効力感支援型コンサルテーションの1回目実施と2回目実施の比較から見たコンサルタントの役割の変化を明らかにすること,であった.
その結果,以下の諸点が明らかにされた.
1) 体育コンサルの実施により,体育コンサルの省察後に実施した体育指導効力感は,1回目,2回目ともに,体育コンサルの事前よりもほとんどの因子で向上した.しかし,2回目の体育コンサルの事前の体育指導効力感は,1回目の省察後の体育指導効力感よりもほとんどの因子で低下した.
2) 体育コンサル2回目のコンサルタントの役割は,4点に大別された.
1点目として,2回目においては必要なくなった1回目のみの役割
2点目として,1回目に比較して2回目は減少した役割
3点目として,2回とも必須の役割
4点目として,状況に応じて実施する役割であった.