継続的な運動習慣の獲得には,運動有能感を有することが重要と考えられている.しかし,運動有能感は体力の向上では,変化しない.そこで,現在の体力に幼少期から現在に至るまでの運動有能感がどのような影響を与えているのか検討した.相対的体力が低い群は,幼少期から運動やスポーツを苦手とする(運動有能感が低い)者が多い.つまり,成人期において相対的に体力が低い者は,幼少期から運動・スポーツ嫌いであり,運動習慣が獲得されていないと考えられる.そのため,文部科学省が目標とする成人の運動実施者割合に到達するためには幼少期の運動指導の改善が必要であると考える