本報告では、まず、子どもの相談・救済支援の現状、いま直面している実践的課題や壁になっている問題、それらの課題解決を図っていくためにそれぞれの制度に期待されている取り組みなどについて報告した。
次に、いじめ・不登校問題を中心とする学校における子どもの権利侵害問題への相談・救済の取り組みについて、子どもにとって「第三のおとな」が関わる意味をキーワードに報告した。具体的には、①近年注目されているスクールソーシャルワークについて、②学校における子どもの権利侵害問題に対し、学校以外の第三者機関が関与することの意義やその方法、特質などについて、③教育委員会が行っている第三者的取り組みについて、現状と課題を検討した。