子どもオンブズ制度発足から5年を経過した2004年に、川西市への訪問調査および子どもへの聞き取りを実施した。
本調査報告書では、まず、第Ⅰ章で調査結果から見えてくる川西市子どもの人権オンブズパーソンの現状として、市民、保育所職員、教職員等へのアンケートや聞き取り調査などをもとに、①子どもオンブズ制度の認知、理解、広報について、②子どもオンブズ制度の意義や役割、効果について、分析した。
次に、第Ⅱ章で子どもオンブズ制度を利用した3人の子どもが、制度についてどのように認識し、そしてそれが相談活動などのプロセスを通じてどのように変化していくかを記録することによって、子どもはどのようにして権利を回復するのか、救済はどのようにして成り立つのかを明らかにした。
そして、第Ⅲ章でアンケート調査結果の自由記述欄から項目別に分析を行った。
これらの検討をもとに、第Ⅳ章で子どもオンブズ制度の意義および特徴について、国際社会の水準をふまえながら考察した。
まとめにかえて、第Ⅴ章で子どもオンブズ制度の今後の課題について検討した。