飛翔する夢と現実――21世紀のシェリー論集――
英宝社
1997年、それまで散逸作品とされていたメアリ・シェリーの『モーリス』が発見される。本作はメアリが友人の娘のために書き下ろした作品で、内容は童話風の短いものである。発見されて間もなく、先行研究も極めて限られているこの作品が、今後のメアリ・シェリー研究においてどのような意義を持つのか、本論考では『モーリス』を『フランケンシュタイン』と比較しながら、原文を文体論的に分析して作品自体の特徴を検証する。
日本シェリー研究センター
第13章「メアリ・シェリー研究における『モーリス』の意義―文体論的一考察」p.163~p.173.