メアリー・シェリーの散逸物語――Maurice, or the Fisher’s Cot: A Taleの発見と意義
早稲田大学文学部英文学会教育学部英語英文学会2005年度合同大会(於早稲田大学)
メアリー・シェリーが子供向けに書いた作品は『モーリス』以外には無く、現存するメアリーの作品の中で、『モーリス』は唯一子供向けの作品だ。発見されて間もない本作品は、先行研究が極めて限られている。そこで、まず『モーリス』を文体論的に分析し、さらにメアリーの最重要作品である『フランケンシュタイン』とも比較し、伝記的考察も交えながら、今後のメアリー・シェリー研究における『モーリス』の意義を打ち出す。