"Pizarro" as a Gothic Villain
The International Conference on the Fantastic in the Arts
18世紀末、ペルーを征服したスペインの征服者(コンキスタドール)フランシスコ・ピサロを描いた悲劇がイギリスで人気を博すが、勇敢な英雄としての側面を持ちながらもペルー原住民に対して残虐非道な人物像は、同時代の人気ジャンルであるゴシック・ロマンスにおける「悪漢ヒーロー」に通ずるものがある。さらにフランス革命や反奴隷制、博愛主義的風潮などの歴史的状況が相俟ってこの作品の爆発的な人気に繋がっている。