本研究は、カービングスキーを用いたパラレルターンの指導理論の一助となる客観的データを取得することを目的とした。カービングスキーの出現により、それ以前のタイプのスキー用具を使った滑り方とカービングスキーを使ったタイプの滑り方に明らかな違いが出てきている。本研究ではカービングスキーを用いたパラレルターン滑走時の動作を技術レベルごとに分析し、その動きにどの様な差があるかに注目した。得られた結果よりカービングスキーの物理特性にあった滑り方を習得するための動作指標として、(1)ターン中に体幹が重心方向に向き続けること、(2)内、外脚の内傾が大きい(適切である)こと、(3)内脚が外脚と同程度に内傾することがあげられた。