本論文では、体育の授業の質保証に向け、専門職コミュニティの必要性を指摘した。この専門職コミュニティの形成に関わっては、専門職が身につけている知識、技術を解明していくとともに、それを共有していくシステムづくりが必要になる。専門職となる過程で、専門職が身につけている膨大な知識、技能を意図的に学習させることは、その一つの手続きである。他方で、専門職になる人々に自らの実践を正統に根拠づけることができる省察能力の育成が不可欠になることを指摘しされていることやそれを可能にする多様な手続きが存在することも指摘した。加えて、専門職になるために共有すべき知識、技能の伝え方に対する配慮が必要になることも指摘した。