水-エタノール系の圧力誘起状態変化
修士論文(筑波大学大学院修士課程教育研究科)
水-エタノール混合系において,エタノール濃度と圧力依存の相変化を,高圧装置として,ダイヤモンドアンビルセルを用い,X線回折実験によって調査し,その構造を検討することを目的とした。注目すべき結果として,エタノール濃度60mol%以下で,3GPaまでの圧力下では,氷Ⅵや氷Ⅶだけの相が現れ,それ以上の圧力になると高圧固体のエタノールが出現した。このことから,3GPaまでは,氷の構造の中にエタノール分子がうまく取り込まれているのではないかと予想された。
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