質量保存に関する小学生の認識の実態―溶解学習前後の学年の比較を通して―
『日本理科教育学会北陸支部大会(2012)研究発表要旨集』,33頁,日本理科教育学会北陸支部大会(2012)実行委員会,新潟大学
溶解時の物質の質量保存における子どもの誤概念に着目した。小学校5年の学習では,溶質が溶け残ったり,溶液が着色したりする場合の質量保存を学習しないため,そのような視覚的に捉えやすい現象を含む質量保存に関する児童の認識を調査した。その結果,溶質が溶けきって無色透明になる場合の質量保存について正しく理解している児童でも,視覚的に捉えやすい新たな要素が加わると,見えなくなった溶質の質量を無視してしまうことが明らかになった。
酒井雄一,稲田結美