本研究の目的は男子体操選手の競技開始から大学生期までの競技に関連する実態を明らかにすることとした.男子体操選手(15 名:一流選手,103 名:一般選手)を対象にアンケート調査を実施した.一流選手は体操競技に触れた年齢,専門的競技開始年齢が一般選手よりも有意に低かった(p<0.05).一流選手の平均練習時間(時間/週)は小学低・高学年期,大学生期で一般選手よりも有意に長く(p<0.01-0.05),平均休養日日数(日/週)は小学低・高学年期で有意に少なかった(p<0.05).スポーツ傷害の既往歴は,上肢で多く,そのほとんどが高校生期に発生していた.小学生期での競技開始と長時間のトレーニングは,競技成績や競技力の向上に有利な影響を与える可能性が示唆された.