国際試合におけるストレスが日本代表トランポリン競技選手の唾液バイオマーカーに及ぼす影響（査読付）

トレーニング科学33(3)：255-231,2021.

本研究は,国 際試合におけるス トレスが 日本代表 トランポリン競技選手の唾液バイオマーカーとコンディションに及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。対象は,W杯 ハバロフスク大会 (2019)及 び,W杯バ リャドリッド大会 (2019)に 出場する日本代表 トランポリン競技選手 6名 とした。唾液は,平常時と試合前 日に採取し,唾液中コルチゾール濃度,唾液中SIgA濃度,自 覚的心理ス トレス度,自覚的疲労度を測定した。
唾液中コルチゾール濃度及び自覚的心理ス トレス度は試合前 日に有意に高値 を示 した (p<0.01, p<0.05)唾液中SIgA濃度は有意に低値を示 した (p<0.05).自 覚的疲労度に有意な変動は認められなかった。
これらの結果より,試合への心理的ス トレスが唾液中コルチゾール濃度及び,唾液中SIgA濃度に影響を及ぼすことが示唆された。

新谷昴、千葉崇博、泉建史、杉田正明

トレーニング科学33(3)：225-231,2021.