スポーツドクター,バドミントン競技指導者,体育教諭,スポーツ科専攻の大学生,トランポリン部所属の大学生,歯学部大学生,開業歯科医の計237名を対象としたスポーツ歯科学の講義・講演の前後にアンケート調査を行い,スポーツ歯科学に関する興味や認知度,必要性について対象者による違いを比較した。その結果,スポーツ歯科学の認知度と受講歴は非常に低かったが,受講後には興味が増し,その意義が理解されたようだった。しかし,マウスガードの使用希望や普及の必要性は競技特性に依存する傾向が示された。さらに,スポーツ歯科学の知見を有する指導者の管理下にある対象者はマウスガードの認知度が高く,回答結果は指導を受ける者にスポーツ歯科学が周知されている事実を反映している可能性があった。