インターハイ入賞者を対象にスポー ツ障害に関するアンケート調査を実施し,それらの 内容について検討した.
1.インターハイ入賞者において、整形外科的なス ポーツ障害の既往があると回答したのは 74.9% であった。 2.筋損傷については適切な治療を受けている割合 が高いが、腱の損傷 ・ 炎症、疲労骨折については、 適切な治療を受けている割合が少し低くなった。 これらスポーツ障害の多くは、下肢に認められた。 3.貧血の既往がある割合は全体で 20% であり、女 性では 24% であった。適切な治療を受けても、再 発する割合が比較的多かった。また、点滴薬によ る貧血の治療を受けた割合が 5% と少ないものの、 適正な鉄剤投与が実施されているかを注視していく必要性がある。 4.オーバートレーニング症候群は高校生で発症している割合が半数以上であるが、小学生、中学生 でも認められた。 5.無月経の既往は 20% に認められた。疲労骨折との関連は本調査では明確にはならなかったが、治 療を受けていないと回答したのが 3 人に 2 人以上いた。