SOC 尺度を用いたインターハイ陸上競技入賞者のストレス対処力の検討

陸上競技研究紀要Vol.14：236,-242, 2019

高校生エリートアスリートが一般の高校生よ りも高いストレス対処力を持っているのかどうか検 証することを目的に、インターハイ陸上競技入賞者 を対象として SOC 尺度を用いた調査を行った。 2017 年全国高校総合体育大会陸上競技の入 賞選手 424 名を対象に質問紙を用いた横断的、観察研究を実施。有効回答を得た166 名を分析対象とし た。SOC 尺度 13 項目 5 件法版によるストレス対処 力評価を行い、先行研究における一般高校生および 成人年代別サンプルと比較した。 結果　インターハイ入賞者群は、一般高校生 （P<0.01）および全国サンプルの 20 代（P<0.01）、 30 代成人（P=0.01）よりも有意に高く、40 代成人と差異のない SOC スコアを示した。 本研究においてインターハイ入賞者は一般の 高校生や若年成人よりも高いストレス対処力を持っているとの結果が得られた。ストレス対処力は競技者の育成や健康維持を考える上で有用な視点となる可能性がある。

山本宏明，酒井健介，須永美歌子，森丘保典，真鍋知宏 ，杉田正明

陸上競技研究紀要Vol.14：236,-242, 2019