バイエル教則本は現在も日本のピアノ教育に深く根付いている。その是非はさて置き、それが保育現場においてどのような必要性があるのか、また将来現場に立つ学生のために成すべきことは何か。思案熟考の結果、ピアノレッスンにおけるバイエル教則本を撤廃し、子どものうたをできる限り多くうたい覚えることが重要だという結論に至り、ピアノ初学者でも気後れすることなく弾けるコード奏法で指導するテキストを作成した。それを使用してのレッスン成果を学生へのアンケート調査と共に報告し、幼児教育養成校における鍵盤楽器指導がどうあるべきかを提唱する。