本学会研究演奏に取り上げられる作曲家には、ドビュッシーが多い。曲に標題が付いていること、タイトルからのイメージが湧きやすいことが理由に挙げられている。そこで、養成校の学生でも(ピアノ上級者でなくても)、ドビュッシーの作品を弾けて楽しめる編曲作品を発表する。単に「やさしく」ということだけによらず、できるだけ本物の「響き」を得るというコンセプトのもとに編曲を行った。オクターヴ以上は使用せず、調性は、原曲と違うものもある。
前奏曲集第1巻 第8曲「亜麻色の髪の乙女」/ベルガマスク組曲 第3曲「月の光」の編曲版(中島龍一編曲)による演奏と、その編曲法について口頭発表する。