第5中足骨骨折は下駄骨折、ジョーンズ骨折に代表されるように臨床的に骨折の多い骨である。
今回経験した二症例はともに骨幹部骨折ではあるが転位の形態が特有であった。文献的には同部位の骨折はバレーダンサー骨折ともよばれ、つま先立ちの肢位で足部に捻転力が加わると発生しやすいと考えられる。また二例とも第3骨片を有していたが、骨片の発生メカニズムについては文献を渉猟できず今後の検討課題である。治療に関しては二症例とも保存療法で良好な経過が得られており、接骨院においても十分治療の対象となり得る骨折であると考えられる。