明治期における体育管理学の理論と実際―「学校管理法」書にみる体育管理学的諸要素に着目して―(査読付)
運動とスポーツの科学14(1)
本研究は、国内におけるスポーツ経営学の学説史研究の視点から明治期の学校管理法に注目し、学校における衛生管理のなかに体育管理学の萌芽を見いだそうとしたものである。明治期の学校管理法は、「消極的な衛生」管理としての児童生徒の身体の管理と、「積極的な衛生」管理としての児童生徒の身体運動の管理とを含むものであった。これらは児童生徒の健康の維持・増進を目的としており、衛生管理を通じた児童生徒の「身体の教育」的管理だった。ここに学校管理法における体育管理学的諸要素を見いだすことができた。
pp.67-92