学術論文

基本情報

氏名 横田 匡俊
氏名(カナ) ヨコタ マサトシ
氏名(英語) YOKOTA Masatoshi

名称

スポーツ施設の整備及び運営に伴う経済効果の検証:地域付加価値創造分析の適用(査読付)
Verification of economic effectiveness associated with the construction and operation of sports facilities.:Application of regional value-added analysis to sports-related business.

単著・共著の別

共著

発表年月

2020/10

発表雑誌又は発表学会等の名称

スポーツ産業学研究,Vol.30, No.4, 357-367

概要

東京五輪等を契機として、地域や経済の活性化が期待されており、さまざまな地域で関連事業が展開されている。本研究は、高地トレーニングの拠点を整備し、スポーツツーリズムを推進する長野県東御市で実施した。研究の目的は、スポーツ施設の整備・運営を対象として地域付加価値創造分析を行い、①事業によって地域が新たに獲得したキャッシュフローを明らかにすること、②整備費等を自治体の「投資」と捉えて、実質的な経済効果を検証することである。
高地トレーニング拠点の整備・運営に関する13の事業を対象として、それぞれの事業実施者に対してヒアリング調査を行い、事業ごとに損益計算書を作成した。損益計算書のデータに基づき、「地域内企業の純利益」「地域内従業員の可処分所得」「市の税収」を推計した。
その結果、事業全体で生じた経済付加価値は、14.1億円であった。しかし、そのうち9億円は地域外で生じており、地域内に生じた経済付加価値は5億円であった。また、施設“整備”は投資2.9億円に対して、リターン0.4億円、施設“運営”は投資4.1億円に対して、リターン4.6億円となった。
経済付加価値全体は、事業規模に応じて大きくなるものの、地域内企業や地域内従業員の関与が少なければ、地域内に生じる経済付加価値は限定的であることが明らかとなった。地域付加価値創造分析を活用して、適切な投資を行えば、地域の経済付加価値を高めることができる可能性がある。

共著者

横田匡俊,稲垣憲治,庄子博人,岡田真平,佐藤照友旭,荒井宗武

掲載ページ数

357-367