本書は、教育課程科目である「保育方法論」の教科書として執筆を行った。最近の社会的動向にも目を向け、保育・教育の社会的機能とその役割について、最近の研究知見も盛り込むことを重視した。また、学力低下を指摘されている現状を念頭におき、学生自身がイメージしやすく、そこから考えることができる内容を重視するため、実際の出来事や事例をとりあげ、幅広い視点から解説を試みた。特に、「実践編」では、ごっこ遊びの事例から、一人の子どもを理解するということ、友だちとの関わり、さらには保育者の援助などを解説することで、一つの場面をさまざまな視点から見ていくことの大切さについて指摘した。