本研究の目的は、幼小連携・接続に着目し、制度や行政の動きが実践現場、保育団体、研究者からどのように影響を受けてきたのかを分析することを通して、日本の幼児教育における広義の明示的また暗黙的「知識」の産出とその伝播を検討することである。その結果、「連続性」や「接続期」、「協同的(な学び)」は、実践に支えられたものとして具体化され、これらの「アイディア」を行政側が取り上げたこと明らかになった。そしてその背景には、保育現場、研究者保育団体、そして行政これらの相互作用により「知識」の産出と伝播につながり日本の幼児教育のシステムの一部を作り出してきたと考えられた。