近年、保育環境が大きく変化し、保育所で長時間生活する子どもたちが増加している。そこで本研究では、「保育の質」のとらえ方を検討するとともに、人的な面からみた保育環境、物理的に見た保育環境を、文献や資料の分析、保育所長や保育者へのヒアリング、保育所における保育の実態調査を行い、保育環境の現状を明らかにし、乳幼児期にふさわしい保育環境のあり方を検討した。文献調査の結果からは、クラス規模は環境面への影響が大きいことや、子どもとのかかわりの上でも影響を及ぼすことが示唆された。今後の課題としては、予備的に行った保育所における観察調査並びにヒアリング調査の内容を精査し、異なる規模の保育所を対象に調査を行い、子どもとのかかわりや環境面での差を明らかにしていくことが必要であると考える。