本研究の目的は、幼稚園実習における保育者との出会いのあり方に影響すると考えられる実習生の要因を検討するために、実習中の精神的負担感の原因、その原因と自他信頼感との関連を検討することである。幼稚園教諭および保育士養成を行っている4年制大学において、継続4週間の教育実習を終了した4年生を対象に質問紙調査を実施した。その結果、自他信頼感が高い学生は、保育者からの助力を引き出すことで、実習において精神的な負担感を大きく感じないで実習を乗り越えていくことができるのではないかと考えられた。信頼感を高めることを意識したプログラムや、養成校の教員が信頼できる他者になることも重要だと考えられる。